親知らずを抜いた話を2週間前に書いたのですが、その直後から左肩からこめかみにかけての筋肉の硬直感が続いて、当日の夜からこめかみの重くて張る感じが出て来ました。手術箇所もまだ痛むので、鎮痛剤を服用していたこともあり、こめかみの不快感はそれで一時的に消失してはいました。それが切れるとまた痛む・・・・の繰り返しです。2日ほど鎮痛剤を服用していたのですが、手術箇所は表面のみの痛みに変化して来たので、飲む必要性がなくなり中止です。しかしそうなると緊張性頭痛のようなこめかみの痛みが激しく、こめかみをグリグリしては揉み返しで更に痛む悪循環に陥ってしいました。そこでこの機会に漢方でも試してみるか!と思い、肩から首にかけてパンパンに張っているので、正攻法なら葛根湯に体表の浮腫みを取る生薬を加えた感じになります。でもそれで治ってもブログのネタにすらならないので、少し捻って考えてみました。芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は筋肉の緊張を緩めてくれるので、この成分はあった方が良さそうです。抑肝散(よくかんさん)系統など良さそうですが、これも緊張性頭痛にはありふれてネタにすらならないでしょう。抑肝散をシンプルにして芍薬、甘草を含むとなると四逆散(しぎゃくさん)です。こんな感じで四逆散をベースにしました。次の問題は手術部周辺(顎や頬)のシコリ感です。これがこめかみの筋肉に悪影響を与えているので、この部位の血流は改善しないといけません。もちろん傷の治りや治癒促進と言う面から考えても術部の瘀血は早めに改善したいはずです。そこで迷わずに桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)をチョイスしました。四逆散で筋肉を緩めて桂枝茯苓丸で血流を改善する、とても良さそうな感じです。しかし結果は不発に終わりました(笑)期待が大きかっただけに、余計に痛く感じます。素直に葛根湯にしておけば良かったと思いながらも1週間飲みましたが、結局、抜糸して局所の腫れが引いていくと頭痛も徐々に改善しています。抜歯後の緊張性頭痛がこの組み合わせで軽減したら最高だったのですが、まぁ何とも残念な結果に終わってしまいました。親知らずは今回の施術で全て抜歯完了したので、次回に何かを試すことは出来ません!
抑肝散については過去のブログで細かく書いていますのでよろしければご参照下さい。
なぜかスイスのスーパーマーケットに出前一丁がありました。袋の写真の脂身のないチャーシューとこの緑色の袋と相まって何か違う食べ物に見えます。香港では出前一丁が人気らしく異なる味で何種類も売られていましたが、さすがにスイスではこれしか見かけませんでした。漢方も自分に機会あれば試しているので、これも今思うと試してみれば良かったです。次回行った時にこれを試すかどうかは正直何とも言えませんが(笑)
細野漢方診療所 細野孝郎