胃苓湯にも副作用は存在すると思うのですが、実際にはまだ経験していません。メーカーなどの説明書には、偽アルドステロン症とかミオパチーなどとお馴染みの副作用が記載されていますが、かなり稀かと思います。あと併用には注意が必要と記載されていますが、これは含有される成分が過剰になってしまうからです。当院では基本的に併用は致しません。成分の分量などを考慮して朝、昼、晩と一袋ずつに纏めて処方しています。処方A3袋とB3袋で1日合計で6袋などと言ういい加減なことはしません。
あと胃苓湯の副作用を考えるにあたって、五苓散について少し書いておきます。五苓散で便秘になってしまう方を複数例経験しています。飲むと便秘になり、止めると出る、また飲むと便秘になる、その繰り返しです。そんなことはないだろうと思うのですが、複数名出てくるとさすがに否定は出来ません。まぁ五苓散で下痢が止まるので、良く効くタイプの人は腸管内水分の吸収が良くなり過ぎて便が硬くなってしまうのかも知れません。ただ胃苓湯では便秘になったと言う話は聞きません。五苓散ほど処方数が多くないから遭遇していないだけなのか、それとも平胃散が働いて消化管を動かすのか、その辺は想像するしかありません。
さて今年に入ってから6回に分けて胃苓湯について書いて来ました。詳しくか過去の記事を読んで頂くとして、アウトラインだけ書くと
・胃苓湯=五苓散+平胃散と考える
・お腹に水が溜まってガボガボな時に効果ある
・水分過剰の下痢を伴う場合にも効果ある(下痢のみの時は五苓散だけでも)
・暑い時期の水分過剰摂取で胃腸が弱った時に良い
でしょうか。ともかく胃苓湯が合うには「水」が偏在が必須条件となります。
この季節にしては暖かい日でしたが、10キロ走って好天気に誘われて公園のベンチでボーッと休んで、さて帰ろうとしていた15キロ地点で穴ボコだらけの舗装に躓いて右半身を道路に強かに打ち付けてしまいました。長ズボンの下の膝を擦りむき、肩も強打して痛み激しく、上がらない腕を振りながらゆっくりと走って帰えろうとしていたら手袋にオレンジの染みが・・・・・・。指でも怪我したかと恐る恐る手袋を外してみましたが大丈夫、転倒して手をついた場所に腐った果実でも落ちていたのか?と思いながらもオレンジの正体が気になってしょうがない。まさか顔面でも打ったか?と思いましたが顔には痛みも全くありません。あまりにも気になるので立ち止まってアイホンで見てみると・・・・・・額から出血が、しかも乾燥した空気で既に乾き切っていました。しょうがないので、公園の水道で顔を洗って傷口を確認、自然に止血されていたのでそのまま走って帰りました。帰宅後シャワーで軽く流して、そのまま無意識にバスタオルで顔面を擦ってしまい大惨事に(笑)縫う深さでもなさそうだったので、その後一週間はキズパワーパッドを貼って綺麗に治りました。年度末になるとやたらに道路を掘り返すならば、道の段差や不整も直してもらいたいものです。来週はネタ的にも、もう少しいい写真が欲しいです(笑)
細野漢方診療所 細野孝郎