前回の(エピソード1)では熱中症に関する一般的(西洋医学的)な考えを書きました。今回は東洋医学的な方面から考えてみます。
1)高熱の環境下で体に熱(火)が篭る。それにより過剰な熱が行き場を失って体を攻撃する。基本的に熱は上部より(頭から)溜まりやすい、これは部屋の熱気が天井付近にとどまるのと同じである。なので上半身より症状が出る。
2)頭に熱(エネルギー、気)が過剰に溜まると言うのは、充満され行き場を失ったエネルギーがほてり、頭痛、耳鳴り、眩暈などの症状を引き起こし、さらには意識障害などになる。
3)過剰なエネルギーは次第に下方に向かい、胸部でエネルギー充満となれば動悸や胸苦しさ(息が深く吸いにくい)などの症状となる。
4)発汗により体内の「水」が失われ(基本水とは体を冷やす物)ることにより、更に熱が暴走してしまう。
ざっとまとめるとこの様な悪循環です。考え方が西洋医学と異なるのですが、何となく両者の言いたいことは理解出来るし、当然ながら体に現れる症状は一緒です。体にエネルギーは必要なのですが、過ぎたるは及ばざる如しで、過剰エネルギーはこの様に病的な状態を引き起こしてしまいます。
さて話変わって、秋のレースを気分良く走るにはこの暑さでも夏のトレーニングは欠かせません。その1でも書いた理由で心拍数は直ぐに上がってしまうので、なかなかトレーニング強度は上げれません。また長時間屋外などで熱にさらされいると自分の場合は直ぐに頭痛やクラクラと眩暈などを感じてしまいます。
先日の35度あった日なのですが、休み休みの10キロ程度がちょうど良い?感じでした。心拍は一回上げ切ってしまうとダメージが残るので、ちょっと速くなると木陰でストップしてまた走っての繰り返しです。ただ普段から運動していないとストップしてもなかなか心拍は落ちてくれませんから注意は必要です。もちろんペースも1キロ6分程度まで落としてほぼ早足みたいな感じです。これも不思議なものであと2週間程すると暑さに慣れて心拍も上がりにくくなります。これは何も運動だけでなく、日常生活でも同じことですから焦らずに徐々に体を暑さに慣らして行きましょう!
追記)環境省の熱中症予防情報サイトへのリンクです
細野漢方診療所 細野孝郎